特別支援学校教諭免許は、教育法の改正により、盲・ろう・養護の三学校を統合して2007年4月にスタートした、特別支援学校の教員免許です。卒業した学校(修得した単位)によって、標準的な知識レベルの一種(大学卒)、基礎的な知識レベルの二種(短期大学卒)、将来指導者となる知識レベルの専修(大学院修士課程卒)の三種類の免許に分類されます。
※以下、スペースの都合で専修免許は解説を割愛させていただきます。
各大学に設置されている特別支援学校教諭免許取得のための教職課程を履修し、所定単位を修得します。この制度では、元来の教職科目に加えて、盲・ろう・知的障害・肢体不自由・病弱などの専門科目を履修しなければならないことから、こうした科目が充実した福祉系大学や短大でなければ、必要単位の修得が困難になりました。なお、実際に教員となって仕事に就くためには、各自治体が実施する教員採用試験を受験して合格することが必要です。
《一種免許状》
全ての障害種別に共通する基礎的知識・指導方法や、複数の障がいのある児童生徒等の心理、生理及び病理、教育課程及び指導法の基礎を身につけたうえ、特別支援学校の対象となる「盲・ろう・知的障害・肢体不自由・病弱」のうち一つを選択するか、またはその選択した障害種別に加えて別の障害種別(言語障害、情緒障害、学習障害など)も選択し、一定の専門的な知識、指導方法等を身につけます。特別支援教育を担当する教員の標準的な免許状と定義されています。
《二種免許状》
全ての障害種別に共通する最小限必要な基礎的知識や、各障害種別に対応した指導方法の基礎を身につけます。特殊教育担当教員を確保するための経過措置の位置づけで、二種免許取得後に一種免許の取得をめざすものとされています。
教員採用試験の日程は自治体によって異なります。例年、概ね7月に第1次試験があり、8月に第2次試験を実施して9月に合否発表、ないし9月に第2次試験を実施して10月に合否発表となっています。詳細は各自治体の教育委員会にお問い合わせください。
各自治体の教育委員会
文部科学省(特別支援教育について)
文部科学省(特別支援学校教諭免許状のカリキュラム案)
文部科学省(特別支援教育を推進するための制度の在り方について-答申)
文部科学省(特殊教育免許の総合化について-報告)
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