保育所(保育園)は、何らかの理由で保護者が子供の世話をできない際に、保護者の依頼を受けて子供を預かり、保護者に代わって保育をおこなう通所の児童福祉施設です。保育の対象となるのは、原則として0歳から小学校入学までの子供です(0歳児の入所規定は施設によって異なります)。学校に分類される幼稚園と違い、福祉施設ですから、定員に空きがあれば1年中いつでも入所できます。
保育所は国の設置基準を満たした認可施設で、公立保育所と私立保育所があり、私立の経営母体は主として社会福祉法人です。なお、一般的には「保育所」よりも「保育園」という名称が浸透しているようですが、それは各施設の固有名称から広まった通称(例:私立○○保育園など)であり、保育所が正式な名称です。
近年、需要が増えているのが認可外(無認可)の保育施設です。保育所が定員いっぱいで入所を待たされるケースが多発していることや、認可外ならではの柔軟な対応(夜間の利用など)が人気の理由となっているようです。ただし、認可外施設には客観的な安全基準がないことや、自治体の運営費補助を受けられないため、利用者の費用負担が大きいことなど、問題点も指摘されています。
保育所と混同されやすい施設に幼稚園があります。幼稚園は学校教育法に定められた学校で、児童福祉施設である保育所とは設置の趣旨が違います。ただ、社会環境の変化によって、保育所と幼稚園を明確に区別することに大きな意味がなくなってきたことは事実で、国は保育所と幼稚園の両方の機能を併設した「認定こども園」を制度化することに踏み切りました。この認定こども園に関する法律は2007年度から運用されており、2011年4月時点の認可施設数は762件です。(※)認可保育所は23,385件
総務省法令データ(児童福祉法)
/(※)厚生労働省参考資料ページ
/公益社団法人全国私立保育園連盟/社会福祉法人日本保育協会
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