盲ろう者通訳・介助員は、盲ろう者(視覚障がいと聴覚障がいの重複障がいをもつ人のこと)の自立更生の相談に乗ったり、外出時あるいは日常生活においての通訳や介助をおこないます。盲ろう者通訳・介助員は、各自治体が実施している派遣事業に登録するか、全国盲ろう者協会や各地の盲ろう友の会の派遣事業に登録して活動しています。盲ろう者通訳ガイドヘルパーという呼び方をしている自治体もあります。通訳手段は、盲ろうの障がいの程度によっていくつかの方法があります。全盲・全ろうの場合は、手で触って情報を伝える触手話や指文字、点字、指点字などのほか、在宅時であればパソコンを使う通訳の手段もあります。また、かすかに視力・聴力が残っている場合は、接近手話や筆談、声でのコミュニケーションなども使うことができます。
公的福祉機関や社会福祉法人など。
各自治体の福祉機関が実施する「盲ろう者通訳・介助員養成講習会」(名称は自治体ごとに異なる)や全国盲ろう者協会が実施する「盲ろう者向け通訳者養成研修会」を受講・修了し、盲ろう者通訳・介助員あるいは訪問相談員として派遣登録します。常勤の職員として身体障害者施設で働く場合は、盲ろう者以外の障害者のお世話も兼務することになるのが普通です。
各地でおこなわれている盲ろう者通訳・介助員養成講習会の内容は一律ではなく、講習時間数が少ない講習会では実践で使えるだけの通訳技術をマスターするには無理があります。実際のところ、講習会に参加する人の多くは、すでに手話や点字などの基本的な技能を身につけていたり、介護職の経験がある人たちです。こうした現状を考えると、もしも盲ろう者通訳・介助員の仕事をめざすのであれば、やはり先に福祉系の学科で理論と技術を学んだり、また、福祉施設で実務経験を積むなど、何らかの事前準備をしておいたほうがよさそうです。
手話通訳士(公)/手話技能検定(民)/ホームヘルパー(公)
※(公)公的資格、(民)民間資格
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